こんにちは。
今回はShanlingからリリースされた小型DAP「M1s」のレビュー記事になります。
直近では「M0 Pro」が日本国内でリリースされていますので、今まさに注目されているメーカーの商品ですね。
メーカー概要
Shanlingは多くのDAP/DAC/イヤホン等を手掛ける中華オーディオメーカーの1つです。
日本国内でも人気があり、直近では旭化成のDAC「AK4499EX」を搭載したポータブルDACアンプ「H7」が多くの人の注目を集めたことでも知られています。
また、前述したとおり直近では「M0 Pro」という超小型のDAPがリリースされており、圧倒的なサイズ感ながら長い連続再生時間や4.4mmバランス出力対応などといった特徴を兼ね備えており、家電量販店等の試聴会でも気になった方が多いのではないかと思います。
販売中の製品等々については、国内代理店のMUSINさんのページをご参考いただければと思います。
今回ご紹介する「M1s」は、前述の「M0 Pro」よりも少し大型のDAPながら手のひらサイズに抑えつつ、DACチップにはESS社の「ES9038Q2M」を採用し、別段にアンプチップ「Ricore RT6863」を2基搭載したモデルとなっています。
また、操作性にも直結するSoCは「M0 Pro」より高性能なIngenic社のX2000を採用しつつ、諸々の消費電力に十分対応できるように2,100mAhの大容量バッテリーを搭載しています。
シングルエンドなら14.5時間、バランスアウトなら10.5時間と文句ない駆動時間を実現しているのは嬉しいです。
それでいながら重量は106gと軽い範疇に収めていますので、Shanlingというメーカーの技術の高さが垣間見えますね。
なお、中国語ですが「M0 Pro」とのスペック比較表がありますので掲載しておきます。
では、いつもの流れでレビューを進めていきましょう。
箱と付属品について
パッケージは主張しすぎないシンプルなデザインで、日本国内での展開も見越してか日本語の説明も記載されています。
今回は本体色の黒に合わせて、ケースも黒いものを同時購入しました。
付属品はShanlingの歴史を辿ることができる冊子、クイックスタートガイド、保証書、USB Type-A to Cケーブル、保護フィルムとなります(ケースは前述のとおり、別売品です)。
保護フィルムは2枚付属しており、貼りミスや長期運用のことも考えられているようでメーカーの優しさを感じますね。
筐体は表面・裏面共にガラス状になっているタイプです。
前面の3ボタンが特徴的で、左上に音量調整・画面ON/OFFボタン兼用のダイヤルと、右側にmicroSDスロット・USB Type-C端子を備えています。
「M0 Pro」では3.5mm→4.4mm変換プラグとUSB端子が干渉する懸念があるのですが、本製品では物理的に位置が異なるので問題ないというのは安心ですね。
また、冒頭で「手のひらサイズ」と書いたとおり、辛うじてではありますが手のひらに収まる感じです。
ポケットには余裕で入りますので、持ち運びについて心配することはないと思います。
セットアップ紹介
DAPのためセットアップ…というよりは、どのイヤホンでレビューしたかどうかの説明になります。
今回はモニターライクなサウンドを奏でるイヤホンの1つである「DUNU Studio SA6」を4.4mmバランス接続で組み合わせて試聴しています。
音質・操作感レビュー
本製品はUSB DACとして使用することも可能ですが、あくまでもDAPのレビューですのでPC接続は行っておりません。
microSD経由でFLAC音源(結束バンドやVTuber系のジャンル)を再生しています。
まず、搭載したDACチップ「ES9038Q2M」の個人的な印象は「あっさりした音」という点に尽き、本製品においても印象は大きく揺るぎませんでしたが、別段のアンプチップ「Ricore RT6863」2基のおかげか、より一層ノイズ感が抑えられた明瞭感の高いサウンドが特徴的だと感じました。
また、ShanlingのDAP独特のしっかりとした低域と中高域の伸び感が両立した気持ちよさは、音源それぞれの臨場感を高めてくれていて、集中して音楽を楽しむことができると思いました。
正直なところ、私はデュアルDACを崇拝している節があるので「シングルDACでも大丈夫なのかな?」と不安気に購入してみた次第ですが、良い意味で期待を裏切られてしまいましたね。
この傾向は「M0 Pro」も似たようなものがあり、あちらも低域をズンズンと主張させながら臨場感あるサウンドを奏でてくれるので、いずれの場合も楽しく音楽に浸れる時間を過ごしてほしいといったメーカーの想いを感じました。
操作感については、先日参加した試聴会では「M0 Pro」が元々小さい筐体なうえケースに収まっていたということもあり、タッチ感度があまり良くなかったのでどうだかな…と不安ではありましたが、購入した「M1s」は非常にレスポンスよく反応してくれて満足でした。
また解像度が当該製品の2倍以上のため、画面そのものがクッキリハッキリと見えていて良いと感じました。
なお、やや手こずった点としては音源のアルバムアートワークの容量が大きい場合、アルバム一覧画面でOSそのものがフリーズしてしまう現象が発生しました。
音源によっては数MB程度のアートワークを含むものもありますので、タグ管理に使用しているソフト(MP3Tag)を使って一律512×512のJPEG画像へ変換を試してみたところ改善しました。
Shanling側でも機種によってはアートワークに関する注釈があったりするようなのですが、M1sではまだ情報が出揃っていないようなので、日本国内でリリースされる際は補足を付けていただけると嬉しいなと思いました。
グローバル代理店の「AOSHIDA Audio-JP」にて、Amazonプライム配送で販売中となっています。
AliExpressでも度々セール商品に含まれることがありますので、お好きな購入先でご検討をお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。
コメント 本記事へのご質問やご感想など、お気軽にどうぞ
初めまして
一つ質問がありまして、ご存知でしたらご教示いただければ幸いです。
パソコンとUSBメモリ接続しても、パソコンが認識しません。
Amazonの商品ページでは、USBドライバをSHANLINGのHPでダウンロードしてくださいとのことですが、よくわからない次第です
どのような手順を踏めばパソコンに認識させられるんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
ご返信が遅くなりました。
楽曲を本製品に導入したいが、PC側で認識されないといった事象になりますでしょうか。
PCとのデータ転送時は「システム設定 > USBモード」で「USB」を選択されていることをご確認ください。
(DAC」が選択されている場合は、USBDACモードでの接続となりデータ転送ができない状態になるかと思います。
* 既に実機が手元になく検証ができず恐れ入りますが、公式配布のドライバー(USB DRIVER)はUSBDAC使用目的のためのように見えます。
https://en.shanling.com/download/97
上記で解決されない場合は別のPCへ接続してみる、
あるいはmicroSDカードへカードリーダー経由で楽曲を導入するといった方法になるかと思います。
なお、USBの接続時サウンドが鳴る場合は認識自体はされていると思いますので、その際はデバイスマネージャーを開いていただいて
デバイスマネージャー経由で警告等が出ていないか確認いただくのも一考かと思います。