今回はiKKO Audio社から発売中のフラッグシップモデル「OH5」のレビュー記事になります。
世界初のリチウムマグネシウム振動版を採用した本モデルがどのような音を奏でるのか、参考となれば幸いです。
製品概要
iKKO Audio社は、本ブログでは既にレビュー済みの「ITB03」のようなBluetoothレシーバーなど、イヤホンだけでなくポータブルDACアンプやUSBハブなど、幅広い製品を手掛けるメーカーの1つです。
そんなメーカーからリリースされたのが今回の「OH5」で、やはり特長としては世界のリチウムマグネシウム振動板を採用し、従来のベリリウム等の振動板とは異なる有機的で、自然なサウンドを目指したテイストになっているようです。
振動板は大きめの12mm口径で設計されており、メーカーとしては「巨大な音場表現」にこだわりをもった一品とのことです。
パッケージと付属品について
パッケージは幾何学的模様がプリントされた、少しマニアックな形となっています。
裏面には中国語・英語・日本語で仕様がプリントされており、リチウムマグネシウム振動板を採用していることが確認できます。
パッケージを開封すると、iKKO印のピンバッジと共にまずイヤホンが目に入ります。
透明なタブが取り付けられており、取り出しやすいように配慮されているのは高級機さながらだと思います。
付属品はパッケージの下段に引き出しの形で収納されており、以下のとおりです。
説明書・イヤホンケース・イヤーピース・キーチェーン・付属ケーブル（3.5mm/2.5mm/4.4mm交換型）、保証カードが内容物になります。
高級機では付属イヤホンがプラグ交換型であることが多いですが、本イヤホンのケーブルは銀メッキ単結晶銅が採用された太めの線材となっています。
プラグ交換部は固定用のツメなどはないものの、しっかりと差し込みができ簡単には抜けないように作られていますので、工作精度が高いと思います。
筐体はチタンとレジンの複合素材を組み合わせた高級感とオシャレさを兼ね備えたデザインで、所有欲を満たす一品だと思います。
少し重量感を感じますが、装着した感じは意外と悪くなく、長時間聴いて疲れてしまうということもなさそうでした。
セットアップ紹介
今回は付属ケーブルの出来がよく、あえてリケーブル必要性は強く感じませんでした。
そのためリケーブルはせず、イヤーピースのみ自分の使いやすいと思っている「final Eタイプ」へ変更しています。
音質レビュー
音質のレビューにあたり、以下の環境・曲を使用しています。
・FiiO K9 Pro ESS → 有線接続（アンバランス・バランス）
・アニソン（星街すいせい、TRUEなど）を参考曲としています。
まず、本イヤホンは大らかな低域が周囲を包み込むような形で、若干ウォーム寄りの音を鳴らしてくれます。
ダイナミックドライバー1基構成らしい、高域のシャリ感は一切感じさせない品の良い音と豊かな音場は素晴らしいの一言です。
気になることとすれば、若干ボーカルが遠いかな？という印象を感じたのですが、こちらについては後述のバランス出力時のレビューのとおり、アンバランス出力ということが影響しているように思います。
では、ケーブルはそのままに4.4mmプラグへ差し替えてレビューを進めていきたいと思います。
本ブログではほとんどのイヤホンでバランス接続を使用していますので、ここからが本領発揮といえるでしょう。
アンバランス・バランス出力の間で大きく変わる部分としては、ボーカルの迫力感に尽きると思います。
バランス出力では全体的な印象としてパンチの効いた音となり、すべての音域において厚みを増した感があります。
よりボーカルを近くで感じたい方はアンバランスではなく、バランス接続で使用することをおススメしたいです。
本イヤホンは現在最安値で368ドル程度で販売されており、セール期間外でも比較的手が出しやすい価格といえます。
高価格帯に属する商品ながら、パッケージ内容と音の両面において満足していただけることに違いないだろうと思います。
ぜひ、購入についてご検討いただけますと幸いです。
お読みいただきありがとうございました。
コメント 本記事へのご質問やご感想など、お気軽にどうぞ